Organizeしてくれたのは、MIT Educational Innovation and Technologyにいる飯吉 透さんで、来ていたのは、ほとんどお医者さん(Medical Doctorもいれば、Ph. Dの人もいらっしゃいました。)で公衆衛生を勉強されている方やあとエンジニアの人が二人いらっしゃった。
黒川さんとお話しすると毎回、刺激的なお話をしていただき、大概元気になるものだ。その背景には、科学・技術分野にとらわれず(もともとは黒川さんは内科医。)、膨大な知識に基づいた大局感と歴史観が一本筋の通ったお話をされる。そのような話はだいたいブログに書いてあるので、興味があれば見て欲しい。
黒川さんは石倉さんとの共著の著書である「世界級のキャリアの作り方」(余談であるが、この本は日本から送った荷物のほぼ壊れた箱の状態の中であって唯一その中に残されていた本である。)の中で、
「若い人が早いうちから世界を知ることが重要である」
ということをおっしゃっている。私も5年前(時が経つが早いと黒川さんとも実感しましたが)から黒川さんには事あるごとに世界で活躍できるように海外に行けとencourageしていただいていた。
しかし、一方で現在の状況だけで言えば、次の研究職をどこでとるのかとか、海外での生活が不慣れでストレスになってしまうとかで、いざ研究職という観点からで見ると、海外に行くリスクは非常に高い。事実、何人も日本人研究者たちが海外に行き、つぶれてきている現状がある。なので、現時点で海外に留学するだとか非常勤の職(ポストドクター)を得るというのは、日本での受け入れられ方の差が残されているために、勧められないというケースもある。
事実、「海外に行けば何とかなる」といったことはそんな夢みたいな話はない。海外に行くと、自分の個としてのアイデンティティで動かなければならないし、そのような行動こそが次の新しい道(これをイノベーションと呼ぶのだと解釈している)が開けてくる。個のアイデンティティを深化させていくためには、自分自身の知見を広めるという努力を日々行わなければならないし、自分自身でリスクととり(つまり責任が発生する)、アクションを起こすという発想そのものが”感覚として”身についていないといけないとつくづく感じるのだ。これを研究職に限ったものだけで話をすると、
- もし現状のままであれば(または、そうだと考えているのであれば)、将来、日本の中で研究職のポジションをとろうとするのであえれば、確かに海外に来るメリットは少なかろう。むしろリスクだけが高くつきまとってしまう気がする。
- しかし、現状を自分自身の手で変えようというマインドの持ち主にとってみれば、たとえ、将来日本の中の研究職のポジション(それはもしかしたら、現状考えているようなポジションではないかもしれないが)につこうとしても、個人の深化のために海外に出て、実際の肌で感じるということは非常に大きな経験だと思う。
黒川さんとお話をすると話がつきない。本当にあっという間に時間が経ってしまう。そんな方に連れられて、周りにいらっしゃる方も本当に面白い方が多い。最終的には、海外に出ようと出まいとも、
日本ではなく世界の中に自分自身がその歴史に基づいていて、次の歴史を創り上げていく
という感覚をもった人が必要であると切に感じる。私もまだまだ磨き上げている途中。黒川さんに次回、いつどこでお会いできるかわからないけど、次回あった時に着実に成長したと思っていただけるように、自分自身を磨き上げておく必要があるのだと思う。そうやって、話の尽きない楽しい一夜は過ぎていった。
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